Slliy dialogue 2
それはもはや日常の一部だった
タルタロス探索がない日の影時間は、一緒に過ごす
一言、部屋に誘えば滅多に断られることもなかったし、夜まで会えなかった日はこちらから出向いた
『恋人同士だから』 という義務感など微塵もなく、ただ一緒に同じ時間を過ごしたかった
他愛のないお喋りをして、その度に万華鏡のようにくるくると変わる表情
いつまで見ていても飽きない、許されるならば・・・いつまでも見つめていたい
「・・・真田サン?」
完全に自分の世界に入り込んでいた俺に気付いて、順平がこちらを覗きこんでくる
ああ、間近で見ても・・・本当に・・・
「・・・可愛いな」
考えてることが思わず零れた
その途端、順平の顔が一気に朱に染まる
「バッ・・・・・・半ニヤケで放心してるからどうしかのかと思ったら・・・何いきなりバカなこと言ってんの!?」
ちょっと心配して損した!と言って離れようとする腕を反射的に捕まえる
折角触れられる距離にまで接近してくれたんだ、これをみすみす逃すわけがない
「な、なんだよ、ちょっとっ!」
そう言って、じたじたともがく。今の状況から俺がこの先どういう行動に出るか、予想がついて慌てたのだろう
だが、俺もそう簡単には離してやらない。力任せに引っ張ると、今度は腰を捕まえる
吐息がかかりそうな距離まで顔が近づく
「〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ!!」
上半身を完全に捕獲され、順平の顔に更に朱色が増す
至近距離で見詰め合うのが恥ずかしかったのだろうか、顔を背けられてしまった
ふと拗ねたような横顔に悪戯心が沸いた。あぁ、耳まで仄かに赤くなって・・・
誘われるように耳に舌を這わせると、驚いた声と共に躰がビクンッと大きく跳ねた
「ひゃ、やッ、なに・・・や、止め・・・っ」
咄嗟に腕の中で暴れるが、止めろと言われて止めるわけがない。
順平は耳が極端に弱い、髪が短く剥き出しのそれを攻めるのは至極簡単なことだった
耳の付根に沿って舌を這わせ、軽く淵の部分を甘噛みする。少し固い独特のの感触を歯で楽しむ。
舌先で薄い耳朶を舐り、一通り外側部分を味わうと今度は耳腔に舌を差し入れる
躰の内側を直接舌が這いずり回る感覚に順平の肩が大きく竦んだ
「ぁ、ァ、んっ・・・ゃ、ぁ、・・・・・・っ」
吐息と共に吐き出される小さな声がだんだんと快楽を含んだ甘い音に変わってくる
『キモチイイ』
と、意識しても素直に口に出せないのだろうか、もしくはそう思考する余裕すら快楽の奔流に押し流されてしまっているのか・・・
どちらにせよ俺にはその声だけで十分に順平の状態を知ることが出来る
既に順平は抵抗することを止めており、されるがままに与えられる刺激と快楽に耐えていた
耳の中を舌が這い回るたびに小さく声を上げて、足先まで縮こまった躰をふるふると震わせていた
鼓膜の直ぐ真横で舌が蠢き這い回る音と、躰の内側にまで入り込み容赦なく攻め立てらる感覚
脳の至近距離で『聴覚』と『触覚』をいっぺんに刺激される
それは下半身で感じる快感とはまた別次元の快楽となり、順平を翻弄していた
思う存分舌で耳腔を弄んだあと、ゆっくりと顔を離す
眼前には、脳にダイレクトに快楽を流し込まれ続けて放心した順平の顔があった
頬はいまだ朱に染まり、涙が溜まった目じりからは既に何本かの筋が通っている
目は開いているが焦点が定まっておらず、どこか遠い所を見ていた
声を殺そうとしたのか右手は口元にあったが、その隙間から熱い吐息を繰り返し、唾液に濡れた唇が見え隠れしており
散々舐られた耳から溢れた唾液が顎を伝い、途中で順平のものと混ざり合うと、ポタリと糸を引いて下へと零れ落ちていた。
俺の胸元のシャツは、きつく握り締めらた左手でクシャクシャになってしまっている
そのまま下半身へ視線を落とすと、そこには与えられ続けた快楽にすっかり反応した股間の膨らみがあった
当の順平は未だ魂ここにあらず、といった状態だ。
ジーンズの張り詰めた部分を指でなぞり上げると、いきなり今まで意識を集中していた場所から離れた部分への刺激に驚いたのか
驚愕の声とともに順平が足が跳ね上がった。
それとともに意識が戻ったのか、数秒の間を置いて非難の声が飛んできた
「〜〜〜っっこのバカッ!!も〜耳ベタベタじゃないっすかぁ!!バカ!アホ!エロ魔人ッ!!」
先ほどのしおらしさはどこへやら、離せと暴れるうえに散々な言われようだ
「離してやってもいいが・・・それからどうする気だ?」
先ほどまで散々舐ってやった耳元で囁いてやると
与えられていた快楽がフラッシュバックしたのか、顔がボンッと赤くなる
「うっさい!!ともかく離せって言って、ン・・・ッあ!?ヤ・・・ッ!!」
罵声を黙らせる為に、股間の膨らみをジーンズの上から爪でカリカリと引っかくように刺激してやると引いた腰がガクガクと震える
「コレ を、どうするんだ?自分で処理するのか?・・・そうだな、それを見ているのも楽しそうだ」
ククッと喉の奥で笑うと、拘束していた手を自由にしてやる。
順平も「えっ」と声をあげ一瞬驚いたようだったが、また捕まると思ったのか素早く躰を引いた
「・・・さあ、お望みどおり離してやったんだ、後はお前の好きにするといい」
そう言って壁を背にどかりを胡坐をかく。さてどうする?
順平は、抵抗はしていたもののてっきりこのまま犯されるのだろうと思っていたのだろう、俺を睨みながらも明らかに動揺していた。
散々刺激され、限界まで高められたこの『熱』は、躰の奥から湧き上がるこの『疼き』は
例え自分で処理したところで、治まらないのは順平自身でも理解していた
どうしたいか、どうされたいか、なんて・・・分かりきってる・・・
いつもみたいに、カラダのいちばん深いとこまで
真田サン の で、思いっきり・・・突き上げて・・・抉って・・・注ぎこんで・・・
そうしないと、そうまでされないと、満たされないというのに・・・
だからこそ抵抗する中にも、その先に与えられるであろう快楽に無意識に期待してしまっていたのだ
それでも素直に「欲しい」といえないあたりが順平らしいというか
こういう多少天邪鬼で素直になれないところも可愛いんだがな、と考えつつも順平がどう出るのかじっくり観察する。
その視線に居たたまれなくなったのか目を逸らして悪態をつく
「んっとに・・・最悪・・・そんなのアリかよ・・・ッ」
「何を言っている、お前が離せと暴れたんじゃないか。言うとおりにしてやったのに非難される謂れはないぞ」
「わ、分かって言ってんだろ・・・どこまで意地悪ィんだよ・・・・・・」
「さあな、悪いが俺はそういったことに疎いようだからなぁ」
「・・・・・・・・・・・・どうしろってんだよ・・・」
「好きにしろ、と言っただろう・・・俺に何かして欲しいのなら、口で言うんだな」
今の俺は機嫌がいい、ちゃんと言えたら・・・聞いてやらんこともない と、おねだりを促してみる
これで可愛らしい誘い文句の1つも聞けるかと期待してみるが、どうだろうか
数秒の沈黙のあと、ゆっくりと傍まで近づいてくるとぺたりと座り込む
「・・・・・・・・・・・・・・・しろよ」
真っ赤な顔でそれだけボソリと呟く、考え込んだわりには随分と簡素で色気のない台詞じゃあないか
「何を?どこをどうして欲しいんだ?ちゃんと言わなければ伝わらないぞ」
もうちょっと可愛く言えないものかと、促すように触れた肩がブルブルと震える
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・っぅ・・・」
小さい嗚咽と同時に、順平の両の瞳から大粒の涙がボロリと零れ落ちた
!!・・・・・・まずい、虐め過ぎたか
そのまま下を向いて泣き出してしまった順平を慌てて抱き寄せる、押し付けた胸元が涙でじわりと暖かくなるのが分かった
「すまない、意地悪が過ぎたな・・・・・・」
「・・・ひっ・・・ッなださんが・・・たくせに・・・オレ、を・・・・ぅ・・・こんな風にした、の・・・真田サンなのに・・・ッ」
「そうだな、悪かった・・・機嫌を直してくれ、頼むから、な・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・キライだ・・・」
「それは困る、お前に嫌われたら・・・俺は生きていけない」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「お前が可愛いから、つい意地悪をしてしまう・・・すまん・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「順平」
しばらくのはそのままの状態で沈黙していたが、ゆっくりと順平が顔を上げる
こちらを向いた両目は未だ涙で潤んでいたが
「・・・・・・・・・シてよ・・・続き・・・シて、イかせて・・・・・・・・・真田サン」
その言葉を聞けただけでもう十分だった
顎を掴むと、少し乱暴に唇を重ねる
いきなりの口付けに少し驚いたようだったが、すぐに目を閉じて施される愛撫に身を委ねた
「ん・・・っ、ふ・・・・・・ぅ、んン・・・・・・ッ」
薄く開いた唇から下を差込むと、舌を根元から吸い上げ、絡ませあう
吐き出す吐息や、好きだと思う意識までも、全てを喰らいつくすような、貪られるような キス。
だが、順平はそんな真田のキスが好きだった。
求めて、求められて、こんなにまで欲してくれている
そう躰の底から感じられるほどの、濃厚な口付け
粘膜が絡み合う濡れた音と、その隙間から漏れる熱く、甘い吐息
その間にも服の上から胸の突起を指先で刺激してやれば、その度にビクビクと躰が歓喜に震えた。
ひとしきり順平の口内を堪能し、名残惜しげにゆっくりと唇を離すと、眼下には頬を赤く染めて胸を荒く上下させる順平の姿があった
「・・・ぁっ・・・・・・ん、さ、なださ・・・・・・・・・もっと・・・・・・」
そう言って、何度もチュ、チュッと小さく啄ばむようなキスをしながら行為の先を求めてくる。
本当に・・・本当に、可愛らしい。
今すぐにでも襲い掛かって、本能のままに蹂躙してしまいたい衝動を必死に堪える
邪魔な衣服を全て取り払い、胸の飾りを舌先で舐め上げ、歯を立てる
それと同時に張り詰めた順平自身を扱いてやれば、あっという間に甲高い声を上げて精を吐き出した
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真田視点、その1
信じられるか?これ、まだ前戯なんだぜ・・・?
思った以上に長くなった・・・S田さんのスイッチが入ってしまったご様子で・・・
でもまぁ、なんだかんだあっても結局はデレる順平なのであった
酷いことされて、優しくされて、ほだされて・・・まるでDV夫と別れられない妻のようだ
真田さんマジケダモノwww(11,02,02)