聖夜とヘルメス 2007





部屋の中に一陣の風。瞬く間にソレは人の姿へと形を変え、明るい口調で喋り始めた

「戻りました〜報告終わりましたヨ〜☆」

「おかえり、ヘルメス」

”ヘルメス”と呼ばれた青年 伊織順平はひどく上機嫌だ

「今年も無事、お役目終了ッスね〜サンタさん♪」

こちらも”サンタさん”というにはあまりにも若い青年 真田明彦も一年に一度の大仕事を終え、満足そうに微笑んだ

「寒かっただろ、部屋を温めておいたぞ」

「や、大丈夫ッスよ っつか外出てねぇし・・・サンタさん、オレのチカラ ちゃんと理解してくれてるんスかぁ〜?」

「お前のことなら何でも知ってる」

言い放つ、いつもこの調子だ。

「ぅゎ、ナニその自信たっぷり〜な発言っ」

「当然だろ。お前は俺のパートナーなんだからな」


”パートナー”という言葉に、不覚にも胸の奥が熱くなった 

そう・・・オレはこの人、サンタ・真田明彦の足。時空を超える翼を持つ・・・トナカイ。

「俺だけの、パートナーだ・・・そうだろ?」

そう言って、頬に伸ばされる手。労わるように優しく包み込む温もりが心地よい

(んっとに、ずっるいなぁ・・・このヒトゎ・・・)

唇に親指が触れ、ゆっくりと吐息が重なる いつものような、貪るようなキスじゃなく 

緩やかに触れ合った部分からゆるゆると甘く蕩けていくような感覚に陥る

「ふぁ・・・・は・・・っ・・・・・・・・」

名残惜しいように舌先から細い糸を引いて唇が離れていく

一体どれだけの時間の口付けだったのか、1分?5分?わからない。 それでも、オレの理性を攫うには十分過ぎる時間だった

もっと、と強請るように胸元に頬を寄せる

「さな、だ・・・さん・・・・」 自分の吐く息が、ひどく あつい。

「あぁ、わかってる」 そう言って、柔らかく笑う

(・・・わかってる、か)

胸の奥で何ともつかない感情が、疼く。だがそれも直ぐにこの人に与えられる熱で有耶無耶になってしまうんだろう

ゆっくりと服を肌蹴させられて、再びキスが落とされた



愛し合う恋人達へ 甘い、甘い夜を・・・メリークリスマス!

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1年前のネタを引っ張ってみました・・・つか、ただのエロはじめ?
クリスマス関係なくサカってるだけじゃね!?(気づくの遅い!
絵がなんかショタっぽくなったけど、本文の順平はちゃんとオトナですよー?
元ネタは1年前にアップした「ヘルメスのお仕事」ナニコレワケワカランと思った方はまずそちらから。
メリクリとつければなんでも納まるとおもったら大間違いだー!!(脱兎(07,12,25)